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再建築不可で売れない土地を再建築可能にして売れるようにする方法!前編 ~約3,000万円の評価の物件を約8,000万円で売却した実例をもとに現役不動産コンサルタントが解説~

不動産会社に売却査定をしてもらったが、再建築不可と診断され、売却したくとも売却できないというような悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか?この記事では、不動産コンサルタントへのインタビューを通じて、実際に埼玉県戸田市で約3,000万円程度の評価であった物件を3倍に近い金額で売却した取引をもとに、再建築不可の土地を建築可能にする方法を、実例を交えてご紹介します。

不動産コンサルタント

“再建築不可”というワードを聞いて、何のことかすぐ理解できますか?

Aさん

なんとなくではありますが、建て替えが出来ないという意味でしょうか?

不動産コンサルタント

その通りです。土地に建物を建てるには、建築基準法上の道路に接道(土地が道路に接すること)していなければなりません。

これを“接道義務”と呼び、4m以上の道路に2m以上の敷地部分が接しなければならないとする義務(一部区域を除く)のことを指します。

図面上の徳永さんの土地は建築基準法上の道路に接道していなかったため、“再建築不可”の状態でした。

再建築不可とは、建物を一度壊してしまうと建て替えができないことを意味し、よって、売却し辛い土地であり、値が付いたとしても相場の半分以下になることが大半です。

Aさん

前回教えていただいた、“接道条件”と似てますね。

不動産コンサルタント

はい、接道の条件の前に、そもそも接道をしていなければ建物を建てることができません。これが“接道義務”です。
この“再建築不可”の問題には5筆の土地が絡んでおり、二つの解決案が存在しました。

 

解決案1…建築基準法上の道路でない宅地を“位置指定道路”にする

位置指定道路とは、特定行政庁から、その位置の指定を受けた私道のこと。指定を受けるには、幅員(道路の幅)が4m以上、道路境界が明確であり、排水設備が設けられている等の一定の条件を満たす必要があります。

もともと、五筆のうちの一筆の土地所有者(西島さん)の父親が一帯の土地の大部分を所有していたのだが、将来建て替えをできるようにするため位置指定道路の指定を受けられるように、幅員を4m確保した上で建築を進めていました。

それから40年程経ち、西島さんが位置指定道路の指定を受けるために動き始めましたが、いくつか問題が出てきたため、結局指定を受けることができなかったようです。

 

解決案2…一帯の土地所有者が共同で土地を売却する

位置指定道路の指定を受けられず、また建物も古くなっていたため、五筆の土地所有者は、協力して売却できるのであれば売っても良いという結論に至りました。
協力して売却できるのであれば、図面上の“建築基準法上の道路でない宅地部分”も併せて売却することができます。
一帯の土地の中の道路(市道)側の土地は既に接道しており、“地元の病院”が所有していました。

既に二階建ての薬局を新築していましたが、5筆の土地を購入しておけば、駐車場にして回しておいて、将来的に病院を建てるのでも良く、建築基準法上の道路でない宅地部分も手に入るのであれば良い用地仕入れになると考え、不動産会社を通して購入するための札を入れたことがあったようです。
しかし、5筆の中で、金額的に納得がいかないため売却しないと言い出した土地所有者が出てきました。結局最後まで金額の折り合いが付かず頓挫してしまった。

Aさん

再建築不可の解決策はいくつかあるのですね!いったいどのような問題があったのですか?

不動産コンサルタント

位置指定道路の指定を受けるにあたっての問題点をまとめますね。

 

問題点1…位置指定道路の指定を受けるための高額な費用

位置指定道路とはいわゆる“私道”であるため、特定行政庁から指定を受けるための費用は、関わる土地所有者の実費となります。
主に掛かる費用は“排水設備工事”と“申請費用”。特に排水設備工事費用は高額になります。配管等の整備もそうですが、側溝を設けなければなりません。対象道路は40m近くあるためそれだけ費用が嵩みます。
いくら建築基準法上の道路として認定を受けるとはいえ、何百万円もの費用が掛かるとなれば話はなかなか纏まりません。

 

問題点2…隣地承諾対策のために設けた未利用地は10㎝では足りず25㎝必要であった

位置指定道路にするということは、新たに様々な制限が生まれます。
申請した側は良いが、関係のない隣地は大きな迷惑を被ることになります。そのため隣地の承諾が不可欠になってくるのですが、隣地との間に25㎝の未利用地を設ければ承諾が不要となります。
しかし10㎝しか設けておりませんでした。

“大きな迷惑”とは、一番影響を受けるのが“道路斜線制限”です。
たまに街中で違和感を覚える程に急勾配な屋根を見掛けるかと思いますが、多くは道路斜線制限の影響を受けています。
地域によっては様々ですが、住宅街においては、この道路斜線制限や高さ制限が特に厳しく設定されています。

西島さんの土地から建築基準法上の道路でない宅地を挟んで向かい側の土地には3階建てのアパートが建っていますが、道路が出来てしまうと隣地斜線制限に引っ掛かってしまい、将来建て替えの際に同じ大きさの建物を建てられなくなってしまいます。
これを“既存不適格”といい、不動産の価値が下がってしまうことが多いです。
当然に承諾を受けることは困難を極めます。関わる隣地所有者の一人でも承諾を得る事ができなければ、位置指定道路の指定を受けることができません。

Aさん

なんだか、ものすごく大変そうな問題ですね。解決できたのですか?

不動産コンサルタント

はい、解決しました。

先ほどご説明しました解決策1,2ではない方法です。一般的ではない方法であったため、当時は非常に頭を使ったことを覚えております。

こちらは続きを解説していきますね。

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