土地の金額はどのようにして高くなるのか!?後編~ 約3,000万円の評価の物件を約8,000万円で売却した実例をもとに現役不動産コンサルタントが解説~
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既に土地を所有していて、不動産会社に売却査定をしてもらったが、もっと高く売りたい。そんな悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか?この記事では、不動産コンサルタントへのインタビューを通じて、実際に埼玉県戸田市で約3,000万円程度の評価であった物件を3倍に近い金額で売却した取引をもとに、土地は大きく“面積の広さ”と“接道条件”により評価が変動することを、実例を交えてご紹介します。
前回は、土地は大きく“面積の広さ”と“接道条件”により評価が変動することをお伝えしました。今回は実際の取引をもとに紐解いてお伝えできればと思います。
はい、お願いいたいます。
建物を高く積み上げることができるほど、土地の評価が高くなります。土地には用途地域というものが定められており(一部地域を除く)、13種類に及びます。“住居系”“商業系”“工業系”のように大きく3つに分けられます。また建ぺい率・容積率というものが定められております。
“用途地域”という言葉は知っています。商業系が高い建物が建てられる地域であることも聞いたことがあります。“建蔽率・容積率”という言葉も聞いたことがあります。50%とか100%とかそのような数字のことですよね?
その通りです。例えば商業系であれば、「建ぺい率80%・容積率400%」といった数字になります。一方住居系の場合は「建ぺい率50%・容積率100%」というような数字になります。100㎡の土地の場合、容積率400%→建物延床面積400㎡(最大値)、容積率100%→建物延床面積100㎡(最大値)となり、容積率400%の方がより大きい建物を建てることができます。
そういうことだったのですね。よく理解しました。
ただし、あくまで最大値であり、ここで“接道条件”が関わってきます。主に道路に接する土地の長さ(接道間口)・前面道路の幅(道路幅員)によって、建てられる面積が変わっていきます。接道条件が良いほど、最大値に近づいていきます。
なるほどですね。ここまでですと、土地面積の広さは関係ないように思えるのですが、関わってくるのでしょうか?
はい、大きく関わります。いくら接道条件がよくても、面積が狭いと様々な制限にかかり、土地の価値を最大限に引き出すことができません。斜線制限や耐荷重(建物の重さ)等により高さや重さに制限が掛かります。そのため、容積率が上がるほど、面積の広さが広いほどに土地の価値を引き出しやすくなります。
そういうことですね。実際の取引ではどのように応用できるのですか?
始めに図面上の徳永さんのお宅を訪ねました。売却をしたいとのことでしたが、接道をしていないとのことで、売りたくても売れないという悩みを持たれておりました。
いわゆる“未接道の土地”という状態です。接道条件としては一番悪い条件です。そのため建て替えができません。
選択肢としては、図面上の“建築基準法上の道路でない宅地”を建築基準法上の道路に変えることが徳永さん単独で売買する際に考えられる方法ですが、現実的ではない状況でした。(こちらについては別のタイトルでご説明します。)
未接道の土地というのがあるのですね。建て替えが出来ない土地となると、評価が下がりそうですね。
はい、下がります。
考えらる他の選択肢は地元の病院までの全筆を同時に売却して市道へ接道させる。
もしくは沖田さん及び磯部さんを同時に売却して私道まで道を繋げるかです。このように、未接道の土地はどのようにかして接道させなければ、評価を上げることはできません。
逆に言えば、接道させることができれば評価をあげることができます。更に、もしこれらの方法で接道させることができれば、自然と面積も広くなるのでその分も評価が上がります。
そのため、3つの選択肢を同時に進めました。
同時に売るということは、当然ですが、お住まいの方も住まいを売って引っ越すことになるのですよね?現実的でないように感じてしまいます。
ですが、接道させることが必須であることは理解しました。
ありがとうございます。土地の金額がどのようにして高くなるか、少しでも知ることができたのであれば、あとは掘り下げていけば良いので、まずは大枠でも知っていることが重要です。“面積の広さ”と“接道条件”について掘り下げた話は別タイトルで解説しますね。
~前編はこちら~